こんにちは、アキラです!
今回の記事では、私が2年近く愛用している文章作成の特化型デバイス「ポメラDM250」をご紹介したいと思います。
「ポメラDM250」の本質的な魅力を伝えるとすれば、次の一言に尽きます。
「キーボードで文字を書くハードルが極限まで下がる」ことにより、
キーボードで文字を書く隙間時間が大量に確保できる!
ライター、ブロガー、作家さんなど、「キーボードで文字を書く隙間時間」を沢山作りたい方には非常にオススメです!
後述するように、「文字を書くすべての人にオススメ」とは言い切れない面も正直あります。
「そもそもポメラって何?」という疑問から、主なスペックや機能面、「2年近く愛用しているからこそ語れるメリット・デメリット」についても、詳しく解説できればと思います。
それでは参ります!
「ポメラDM250」の概要
そもそも「ポメラ」とは?
「ポメラ」とは、(株)キングジムが販売しているデジタルメモです。
「ポメラDM250」は、2022年7月29日に発売された「ポメラ」シリーズの最新機という位置付けになります(執筆時点)。
「ポメラ」=「ポケットメモライター」の略と言われています。
「ポメラ」シリーズ最大の特徴は、「文章作成の特化型デバイス」であること。
言うなれば、「現代版ワープロ」です。
2008年の初代機「DM10」から15年以上も発売され続けており、ライターや作家さんなど「文章を書くプロ」の方などを中心に、コアな人気を博しています。
「ポメラDM250」の主なスペック(公式HPより)
主なスペックは以下のとおりです。
大きさ | 高さ約18mm、幅263mm、奥行120mm |
---|---|
重量 | 約620g |
メモリ | メイン1.3GB(バックアップ1.3GB、ゴミ箱0.6GB) |
バッテリー | 約24時間(フル充電約4時間、USBType-C充電ケーブル) |
キーボード | JIS配列キーボード、キーピッチ17mm |
無線LAN/Bluetooth | 専用アプリでスマートフォンと連動可 |
記録メディア | SDカード(最大容量2GB)/SDHCカード(最大容量32GB) |
その他の細かいスペックが気になる方は、公式HPをご参照ください。
メリット(良いと感じている点)
私が考える「ポメラDM250」のメリット一覧は、次のとおりです!
・小さくて軽量
・約5秒で文字入力スタート
・「見え方」(表示形式やフォーマットなど)の調整が自由自在
・文字数の常時表示
・ゴミ箱、オートバックアップ機能
・日本語入力ATOK&4つの電子辞書搭載
・スマホとのファイル連携機能
・文章作成に集中できる
順番に説明していきますが、上記の中でも最も本質的なメリットと感じているのは「小さくて軽量」「約5秒で文字入力スタート」の2つです!
この2つの理由から、冒頭で述べたように「キーボードで文字を書くハードルが極限まで下がる」ことにつながります。
他のメリットも便利な機能であることは間違いありませんが、後述するように値段は決して安くありません。
「キーボードで文字を書くハードルを極限まで下げる対価として妥当か?」
これで購入判断するのが、最も失敗しない判断基準だと思います!
小さくて軽量
大きさ | 高さ約18mm、幅263mm、奥行120mm |
---|---|
重量 | 約620g |
スペックだけ見てもピンとこないと思いますので、手元の「MacBookAir(13インチ)」や「NintendoSwitch」と並べて撮影した写真をご覧ください。
大きさ:Switchより若干大きい
厚さ:MacBookやSwitchとほぼ同じ
上記のようなイメージでしょうか。
片手で掴める大きさなので、「枕元に置いておく」「通勤バッグに忍ばせておく」など、大体どこにでも持ち運べます!
約5秒で文字入力スタート
蓋をパカッと開いたら自動的に電源が入り、約5秒後に文字入力できます!
(直前の編集画面が自動的に出てくるため、ファイルを開く動作も不要!)
「書きたい」と思った瞬間すぐに入力できる、PCでは得られない最強のメリットと感じております。
「見え方」(表示形式やフォーマットなど)の調整が自由自在
文章作成に特化しているだけあって、「横書きと縦書きの変更」、「背景の白黒反転」、「明るさ調整」といった、「見え方」(表示形式やフォーマット)の調整は自由自在です。
ここでは、私が特に重宝している機能や、他ではあまり見かけないような独自の機能をご紹介したいと思います。
1行の文字数×行数が指定できる
これは独自の機能ではありませんが、文字数を意識する人間にとっては地味に便利な機能ですね。
ちなみに、私は普段1ページ当たり「1行30文字×40行」に固定して書いています。
固定して書き続けることで、「文字数を聞くと大体の文量がイメージしやすくなる」のでオススメです。
例えば、「1行30文字×40行」だと「3,000文字は3ページ目の半分あたりなので、リード文・本文・まとめ文は大体このくらいの量かな」とざっくりイメージできます。
アウトライン機能
左側に見出し一覧、右側に本文の編集画面を表示します。段落先頭に「.(ピリオド)」をつけることで簡単に見出しを作成できます。見出し単位で移動したり、位置を入れ替えたりすることができるので章を立てて文章を作成するときに役立つ機能です。
(公式HPより引用)
これだけだとイメージしづらいと思います。
本記事のアウトラインを下書きで作成したときの、以下の画面をご覧ください。
「アウトライン機能」の前に3つのピリオド「…」をつけることで、左側の見出しで3層目であることが表現されています。
見出しには現在の位置(画像だと「アウトライン機能」)がハイライトで示されるので、現在の位置や階層を見失うこともありません。
比較機能
アウトライン機能と少し似ていますが、こちらは「画面を2分割して、2つのファイルを左右同時に見比べながら編集できる」機能です。
左側に構成案を表示して、右側で本文を清書していくという使い方が可能です。
台本や脚本の作成に適したシナリオモード搭載
個人的には使わない機能ですが、ユニークな機能のためご紹介しておきます。
縦書きで画面を上下に分割し、上半分に話者やシーン説明を書き、下半分に台詞を書くという、まさに「台本」や「脚本」を書くことに特化した機能です。
台本や脚本を書く方にとっては、大きなメリットになるかもしれません。
文字数の常時表示
こちらも文字数を意識する方にとっては、地味ですが非常に便利な機能です。
上記画像のように、画面の中央下に文字数が常時表示されます。
書いている最中に「これで大体何文字くらいかな…?」と悩む必要はありません。
もしも「文字数カウントサイトにコピペして確認」されていたような方であれば、この機能だけで作業効率がそこそこ上がると思います。
ゴミ箱、オートバックアップ機能
読んで字の如く、削除や上書きミスが発生してもリカバリーできる機能ですね。
文章作成ツールとしては必須機能ですが、もちろん搭載されています!
日本語入力ATOK&4つの電子辞書搭載
公式HPでもかなり推されている、2つの機能をご紹介します。
日本語入力ATOK搭載
日本語入力に特化したATOKが搭載されています。
日本語変換の精度や校正支援機能(変換ミス、読み・仮名づかいの誤り、誤用も指摘など)が充実しており、文章の正確性や効率性が向上します。
例えば、以下のようなタイプミスも正確に変換候補を出してくれる点は、書き直しの時間が省略されて効率的かもしれません。
・「き^ぼ^ど」 → 「キーボード」
・「にゅりょく」 → 「入力」
4つの電子辞書
国語、英和、和英、類語の4つの辞書が搭載されています。
正直あまり恩恵を感じたことはないのですが、「alt+F7」で類語辞典が呼び出せるのは唯一役立ったことがあります。
ポメラはネットで調べることが出来ないからこそ、内部辞書の充実度は意外と重要な要素なのかもしれません。
スマホとのファイル連携機能
ポメラ専用アプリ「pomeraLink」(Android/iOS)でWi-fi接続し、ポメラで作成したデータをスマホに転送できます。
また、ポメラには「作成したデータをQRコードに変換できる」機能もあるので、QRコードを読み取ることでも、簡単にファイルを転送できます。
つまり、SDカード等の記録媒体を使用せずにファイル共有できます!
この機能を利用して、私は以下のような流れで執筆することもあります。
- ポメラで隙間時間に下書き
- QRコードでスマホのメモ帳アプリに保存
- PCでメモ帳アプリ(スマホと同期)を開いて推敲
文章作成に集中できる
「ポメラDM250」には、文章作成機能しかありません。
スマホやノートPCと異なり、SNSの通知やネットサーフィンに気をとられずに文章作成に集中できます。
ただし、当然ですが「ネットで調べられない」といったデメリットと表裏一体です。
これをメリットと捉えるか否かは、人によってかなり解釈が分かれる論点でしょう。
デメリット(悪いと感じている点)
私が考える「ポメラDM250」のメリット一覧は、次のとおりです!
・高価格!!!
・本体外部に手の脂がついて汚れやすい
・純正の専用アルミケースがいまいち
・あくまでも「キーボードで文字を書く」ことに特化
高価格!!!
キングジム社HPの定価は、なんと「60,280円(税込)」!!
Amazonなど公式以外の通販サイトだともう少し安いですが、それでも「安くて4万円くらい」(!)という感じです。
文章作成しかできない精密機器としてみた場合、どうしても割高感は否めません…
スペックにこだわらなければ、ノートPCにも手が届くお値段です。
本記事で紹介したようなメリットによほど魅力を感じられなければ、「だったらノートPCで良いじゃん」となる可能性が高いと考えます。
本体外部に手の脂がついて汚れやすい
お見苦しくて恐縮ですが、実際に私が使っているものをご覧ください。
(誤解のないように申し上げますが、決してピザやポテチを食べた手で触ったわけではありません!)
しかも手の脂がなかなかとれない。
全くとれないわけではないですが、「乾いた布や濡れた布で軽くゴシゴシ」した程度では、上記画像のレベル止まりとご理解ください。
機能面には影響なしとはいえ、スマホやPCもしょっちゅう画面を拭いて綺麗な状態で使いたい身としては、正直気分は少し下がってしまいますね。
純正の専用アルミケースがいまいち
問題点
キングジム社より、純正の専用のアルミケースが販売されています(定価7,700円税込)
こちらの専用ケース、「ポメラを保護する」という観点からは文句なしの頑丈さです。
値段の高さや精密機械であることから、保護する必要性が高いのも理解できます。
しかし、頑丈すぎて「ポメラDM250」最大のメリット(「小さくて軽量」「約5秒で文字入力スタート」)を減殺してしまうのが大きな欠点です。
純正ケースの重さは「462g」
ポメラ本体と合わせると「1kgオーバー」!↓
全体の厚みもかなり増えるので、持ち運びのハードルが上がります↓
以下の写真のように、取出口が自然に開くのは少しだけなので、両手でガバッとケースを開かないと取り出せません。私の場合、両手を使って約5秒はかかります。)
たかが約5秒ですが、「約5秒で文字入力スタート」を最大級のメリットと考える立場からすれば、大きなデメリットと言わざるを得ません…
解決案(というより折衷案)
純正以外のレザーケース等を使う
純正品ではないですが、ネット通販などで「ポメラDM250」用のソフトケース(レザーケースなど)が、いくつか販売されています。
「純正アルミケースは高いしデメリットも大きい。かといってむき出しは怖い。」という方は、折衷案としてソフトケースを着用されてみてはいかがでしょうか。
剥き出しのまま使う
値段の高さからリスキーではありますが、利便性を重視して、「あえてケースを使わない」という選択肢もあり得ます(iPhoneを剥き出しで使うようなイメージ?)。
個人的には、「剥き出しのまま使う」ことに抵抗を覚えないような値段と頑丈性を備えることが、「ポケットメモライター」の理想型と考えています。
(さっとメモを取るのに、高価なペンとメモ帳が必要ないのと同じ)
あくまでも「キーボードで文字を書く」ことに特化
「隙間時間で文字を書く」という観点からは、「キーボードで文字を書けるポメラ」が最適解とは限りません。
例えば、スマホは「ポメラよりも小さくて軽量、持ち運びやすい」です。
その気になれば「満員電車で立ちながら」でも、「子供の相手を片手間でしながら」でも、文章を書くことができます。
また、音声入力を利用できる環境であれば、(人にもよりますが)キーボードよりも早く文章を書くことも可能です。
ポメラの購入を検討する際には、「どこでも気軽にキーボードで文字を書ける状態」が自分にとって本当に必要かを、一度冷静に考えてみることをオススメします。
「ポメラDM250」レビューのまとめ
・最大のメリット=キーボードで文字を書くハードルが極限まで下がる
・主なデメリット=高価格+「キーボードで」文字を書くことのみに特化
・失敗しにくい購入判断基準=「キーボードで文字を書くハードルを極限まで下げる」必要性と対価の妥当性の検討
色々と書きましたが、私自身は「間違いなく買って正解だった」と思っています!
(今壊れたとしても、ほぼ迷いなく買い直します)
ちなみに、購入当時はWebライターやブログを始めていなかったので、「何となく物書きになれた気がするし、何かを書くモチベーションが上がりそう」くらいの適当な気持ちで購入しました(笑)
ライター、ブロガー、作家さんなど、「キーボードで文字を書く隙間時間」を沢山作りたい方は、是非一度使ってみて欲しいですね!