書評

【書評】文章は極力短くすべき!『短いは正義「60字1メッセージ」で結果が出る文章術』

・「一文は短く」「一文一意」とよく聞くけれど、具体的な基準やコツを知りたい。

・キャッチコピーのように、読み手を惹きつける短文が書けるようになりたい。

こんにちは、アキラです!

今回はこのような悩みを持つ方に向けて、『短いは正義 「60字1メッセージ」で結果が出る文章術』という本を紹介します。

本書のコンセプトは単純明快で、「短く書く技術を身につけること」。

著者の「田口まこ」さんは、コピーライター歴30年以上、まさに「短い文字数で分かりやすく、魅力的に伝えるプロ」です。

本書では、コピーライティングに限らず、ビジネスで書く文章は次の2点を前提に考えるべきと説明されています。

・基本的に「読みたい」と思っている人はいない。

・早く正確に意図を伝える必要がある。

要するに、「短い文章で正確に意図を伝える技術」が重要ということですね。

ざっくり結論をお伝えすると、本書をオススメできるのは以下のような人です。

・1〜2章:ビジネスで文章を書く全ての人

・3章:短い文章で人を惹きつけたい人(万人向けではない!)

それでは、詳しくご説明します。

本書の概要

書誌情報

出版社 ダイヤモンド社
発売日 2021年9月28日
著者 田口まこ
ページ数 185頁

主な構成

本書は全3章で構成されています。

私の言葉で各章の内容をまとめると、以下のような感じです。

1章:「短く書く技術」の具体的解説

2章:分かりやすく伝えるための「数字の重要性

3章:短い文章でも「印象的・魅力的にするテクニック

書評

1〜2章:ビジネスで文章を書く全ての人にオススメ

1章:「短く書く技術」の具体的解説

「ビジネス文章の目的=情報を正確に伝える」

長い文章は読み手に負担も時間をかけますし、正確に伝わらなくなるおそれもあります。

よって、「いかに少ない文字数で正確に伝えるか」が極めて重要だと説明されています。

 

「1文60文字ルール」

筆者の経験上、60文字が文章が分かりやすく読める上限の目安とのこと。

絶対に60文字を超えたらNGではないが、一種の割り切りとして「常に60文字以内で書くよう意識する」。

漠然と「1文は短く!」と意識するよりも、具体的で身につきやすいと感じました。

本記事もすべて「1文60文字以内」で書いています。

 

「1文1意」(ワンセンテンス・ワンメッセージ)

「1文1意」も「1文を短く」と同様、漠然と言われても実践できているか分かりにくいですよね。

そこで本書では、「メッセージごとに文を小分けにする」テクニックが、実例文つきで解説されています。

こちらも実例文つきで具体的に解説されているので、本書を読めばすぐに実践できると思います。

「削ぎ落とすべき表現」の代表例

「1文60文字ルール」を実現するため、「削ぎ落とすべき表現」の代表例が例文付きで紹介されています。

これらの表現は、大抵の場合「削っても意味が通じる」ものであったり、「丁寧だが多用すると逆に読みづらい」ものです。

「…いただき」

「…していただいてよろしいでしょうか」

「…のほう」

「…という」

「…こと」

私の場合、メールで「…いただき」などの丁寧表現を多用する傾向にありました。

少し削ると文字数と一緒に「文の固さ」も減り、読みやすくなった気がします。

2章:分かりやすく伝えるための「数字の重要性」

人によって解釈が曖昧な言葉を「数字に置き換える」。

これにより、1発で誤解なく伝わる文章になると説明されています。

・「なるべく急いで作って」→「⚫️日までに作って」

・「もっと丁寧に説明して」→「30分かけて説明して」

・「できるだけこまめに報告して」→「2日に1回は報告して」

以前ご紹介した上阪徹さんの「超スピード文章術」でも、数字(素材)を使った説明の重要性が説かれていました。

数字で書こうとすると、「曖昧な言葉を使って理解した気になる」のを防ぐ効果もあるのではと思います。

数字に置き換えられるものは数字で書く」、自分の文章のルールにしていきたいですね。

3章:キャッチコピーやタイトルを書く人にとっては有益かも?

3章は正直、「ビジネス文章書くすべての人にオススメできる内容ではない」と感じました。

例えば、3章で紹介される以下のテクニックは、一般的にビジネス文書では参考にならない(してはいけない)内容だと思います。

・韻を踏む

・オノマトペの活用

・倒置法

・反対語をあえて組み合わせた造語を作る

「キャッチコピー」や「ブログのタイトル」を考えるような人には、役に立つかもしれません。

まとめ:短いは正義「60字1メッセージ」で結果が出る文章術

本書をオススメできる人

・1章〜2章:ビジネスで文章を書く全ての人

・3章:短い文章で人を惹きつけたい人

私としては、1章と2章を取り入れて文章が具体的に変化しただけでも、読む価値はあったと思います。

3章も「ブログの記事タイトル」を考えるときは役に立つかもしれないので、辞書的に使ってみようかな?

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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